【作品集の魅力】
この「宗廣力三(むねひろ りきぞう)作品集」は、1982年に重要無形文化財「紬縞織・絣織亅保持者(人間国宝)に認定された宗廣力三氏の71作品が、制作ノートや略年譜とともに収められた作品集です。
大岡信氏は、「透明度があって堅牢であること。柔らかくて腰が強いこと。渋くて深みがあること。暖かみがあること。 宗廣力三が織物について話すとき、これらの形容詞は欠かすことのできない用語である。宗廣さんと織物について話したことのある人で、これらの言葉を耳にしたことのない人はいないだろう。」と始まる文章を寄せています。
日本の伝統文化に興味がある方にとって、貴重な資料となるでしょう。
【ビジュアルの美しさ】
本書には、色彩豊かな紬が多数掲載されており、視覚的にも楽しめる内容となっています。
収められた作品は、垂直文様、水平文様、格子文様、斜め文様の四つに大別され、随所に原寸の部分図なども配されて変化が付けられています。
【作者のあとがきより】
染織は全体のデザインも大切ですが、紬の持っているやわらかな風合いも忘れるわけには参りません。数多くの部分原寸図がその持味を幾分でも伝えてくれるのではと思っています。
制作ノートは、染織の工程を直接ご覧になる機会の少ない方のために、一応基礎的な仕事の流れを紹介したものです。きわめて簡単ではありますが、二、三私の日頃感じていることも付け加えておきましたので、何かの参考になれば幸いです。
- 発行:日本経済新聞社 昭和61年11月14日1版1刷
‐ 定価:35,000円
- 状態: 良好
‐ 寸法:32.8cm×26.6cm×2.1cm
(外箱33.6cm×27.2cm×2.8cm)
ご覧いただきありがとうございます。
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